あなたの髪診断
髪の毛を見ると年齢が予想でき、健康状態まで分かることをご存じですか? とかく髪や爪は、「美」や「健康」の対象から忘れ去られたり、後回しにされてしまいがちです。これまで化学的な物に頼っていた人は、初めのうちは物足りなく感じるかも知れません。そういう人こそ、無害で体に良い素材でできた物を使用し、時間を掛けて修復していく必要があるのです。
ここでは、お客様のご希望を大きく3つのコースに分け、どうしたら「健康な髪」でいられるかを提案してまいります。あなたの気になる悩みはどれですか? 3つのコースから選んでください。
◆性別を選んでください
子供の髪は、ヘアケアなど何もしなくても元気でキレイです。なぜでしょうか? それは、新陳代謝が活発で血液も体の隅々まで流れていて、悪い物を食べたり薬を使った経験も少なく、ストレスも少ないから、ということができます。 もし、一言に絞って表現するならば、 「血流の良さ」 ともいっても過言ではないでしょう。これは、健康維持でも重要視されているというのは、ご存じのとおりですが、ヘアケア全般においても同様です。
人の身体は、健康を維持する力が弱ったとき、生命への危険性が少ないところから力を落としていきます。ですから、抗ガン剤などで体力が落ちると、真っ先に髪の毛は抜けてしまいます。 つまり、髪の毛が元気でキレイなときは身体も健康なのです。化学薬剤で髪の毛を光らせることは、簡単ですが長続きしません。それどころか結果的に健康を害しますので、永い目で見ればヘアケアとしては逆効果となり、生涯に亘る美しさは期待できません。元気な髪・キレイな髪でいたければ、身体の中から元気にするヘアケアを心掛け、頭皮に充分な栄養が行き渡るようにすることが大切です。
◆性別を選んでください
皆さんは、髪の毛の目に見える部分(毛幹)だけを観察して、評価しておられませんか? しっかりした髪や豊かな髪を目指すなら、実は、頭皮の中にある部分(毛根)のほうが大切なのです。 毛根の下部は球根状に膨らんでいて、髪の毛は、その膨らみの中にある毛乳頭で作られています。毛乳頭へは毛細血管から酸素や栄養が運ばれ、それを受けて毛母細胞が分裂し髪の毛を作ります。
乱暴な洗髪やドライヤーのかけ過ぎ、パーマ・染毛剤などの強い薬剤を頻繁に使うことは、いずれも毛根を痛めつけます。毛根が痛むと、発毛・育毛に大切なアミノ酸やミネラルなどを受け取れず、毛髪が弱り抜け落ちてしまいます。 最近は、若年齢でも脱毛に悩む男性や、女性でも薄毛に悩む人が多くなりました。これは、食生活の乱れやストレスも関係していますが、シャンプーやリンスをしっかり流さず、髪に残ったまま頻繁に繰り返しているケースも大きな原因となっているようです。
強い髪・豊かな髪になりたければ、毛根を痛めつけず、食事も良質なタンパク質(大豆など)やミネラル(海藻など)を摂取し、頭皮のマッサージをお勧めします。睡眠不足やストレスは血行を悪くするので、要注意です。
◆性別を選んでください
髪の色は、髪の毛を作る毛母細胞の上にあるメラノサイトと呼ばれる色素細胞で作られます。ここで作られた色素が毛母細胞に取り込まれ、毛母細胞が分裂して髪の毛になるときに色が定着します。
この色は、メラノサイトにあるチロシナーゼという酵素がチロシン(アミノ酸)に作用してメラニン色素となるのですが、チロシナーゼという酵素は年齢とともに減少し、色素を作れなくなって白髪になります。メラノサイトは毛根にありますので、白髪の予防もやはり毛根を元気に保つことが重要です。そのためには、豊かな髪を保つのと同様、毛根を痛めつけず、食事にも注意し、頭皮のマッサージを心掛けるようお勧めします。 近年、若年齢で白髪が増えているのは、食品添加物をはじめとする食生活の乱れ、睡眠不足やストレスなどによる生活の乱れが考えられます。
20代の頃から玄米中心の和食を摂り添加物等の化学物質を排除して、60代後半の現在でも長い黒髪を保っている女性もいます。また、日本にカンツォーネを持ち帰り広めた音楽評論家のA氏は、仕事を支えていた奥様を亡くされたとき、数日の内にすっかり白髪に変わりました。前者は、体内の毒物が少なく(体が酸化せず)血行不良に無縁なためと考えられ、後者は、ストレスによって毛球部の活動が停止してしまったためと考えられます。しかし、すでに伸びていた黒髪まで真っ白になるのですから、本当にヒトの体は不思議です。